賃貸仲介の契約書類、同じ情報を何度も書き写していませんか

賃貸仲介の契約までには、たくさんの書類があります。入居申込書、審査用の書類、重要事項説明書、賃貸借契約書、管理会社や貸主への報告。
その多くに、同じ情報が並びます。物件の所在地、賃料、共益費、敷金・礼金、契約期間、入居者の氏名や連絡先。これらを書類ごとに手で打ち直している店舗は、今も少なくありません。
契約1件で、同じ情報を何回書いているか

一度、契約1件の流れを追って数えてみてください。
- 入居申込書を受け取り、店舗の管理表に書き写す
- 保証会社の審査に出すため、申込内容を別の様式に入力する
- 重要事項説明書に、物件情報と契約条件を入力する
- 賃貸借契約書に、同じ物件情報と契約条件をもう一度入力する
- 管理会社や貸主への報告書に、成約内容を入力する
物件の所在地や賃料は、1件の契約で4〜5回書かれていることも珍しくありません。1回あたりは数分でも、件数が増える繁忙期には大きな負担になります。
書き写しが生む3つの問題
時間が足りなくなる
書類を作る時間は、お客様の案内や新しい問い合わせへの対応に使えたはずの時間です。1月から3月の繁忙期には、書類作成が追いつかず、閉店後に残って作業することになりがちです。
転記ミスが起きる
人が手で書き写す以上、ミスはゼロになりません。賃料の桁、契約期間の日付、部屋番号。特に重要事項説明書の誤りは、あとから入居者とのトラブルや、店舗の責任問題につながるおそれがあります。
担当者しか分からない書類が増える
書類がばらばらのファイルで作られていると、どれが最新なのかは作った担当者しか分かりません。担当者が休んだり辞めたりしたときに、過去の契約内容を探すのに時間がかかります。
まずやるべき3つのこと

1. 情報の「元」を1か所に決める
最初にやるべきことは、物件情報と入居者情報を「どこに正しい値があるか」を1か所に決めることです。
管理表でも、専用のシステムでも構いません。大事なのは、書類を作るときは必ずそこから値を持ってくる、というルールにすることです。書類ごとに入力し直すから、書類ごとに値がずれます。
2. 書類は「作る」ものではなく「出力する」ものにする
情報の元が1か所に決まれば、書類は毎回一から作る必要がなくなります。決まった様式に、元の情報を差し込んで出力するだけです。
Excelの差し込み機能でも一部はできますが、書類の種類が増えるほど管理が難しくなります。一度入力した情報から、申込書・重要事項説明書・契約書をそれぞれの様式で出力できる仕組みを使うと、入力は1回で済み、転記ミスも起きません。
3. 電子交付を使える場面を確認する
2022年5月18日に施行された宅地建物取引業法の改正で、重要事項説明書(35条書面)や契約締結時の書面(37条書面)を、紙ではなく電子データで交付できるようになりました。あわせて、宅地建物取引士の押印も不要になっています。
電子で交付するには、あらかじめ相手方の承諾を得る必要があります。すべての契約で使えるとは限りませんが、印刷・押印・郵送の手間を減らせる場面は確実に増えています。自店でどこまで対応できるか、一度確認しておく価値があります。
まとめ
賃貸仲介の書類作成で時間がかかり、ミスが起きる原因は、同じ情報を何度も書き写していることです。
- 物件と入居者の情報の「元」を1か所に決める
- 書類は、元の情報から「出力する」ものにする
- 電子交付を使える場面を確認する
この3つを見直すだけで、繁忙期の負担は大きく変わります。
WEBSOLでは、賃貸仲介の取引管理システム「ventur Estate」を開発・提供しています。問い合わせから成約までの情報を一度入力すれば、法定書類を様式どおりに出力できます。書き写しをなくしたい、今の書類の作り方を見直したいという方は、まずは現状をお聞かせください。
中出 亮太
合同会社WEBSOL 代表/CEO
中小企業のAI導入・DX支援、Web制作、自社SaaS「ventur」シリーズの開発を手がける。
